蔵元だより
東北清酒鑑評会「最優秀賞」&「評価員特別賞」受賞!!
本年開催された秋の東北清酒鑑評会において、「吟醸の部」で最高位である「最優秀賞」、純米の部で最優秀賞に次ぐ「評価員特別賞」をいただきました!!
本日、栄えある東北清酒鑑評会で表彰され、吟醸酒の部代表で謝辞を述べさせていただきました。これほどの感激と、これほどの喜びは、私が今まで生きてきた人生の中で、最高のものだと感じました。
全国新酒鑑評会で最も金賞を受賞している地域である東北。その全国で最もレベルの高いこの東北で、吟醸酒の第1位になれたということは、日本一になったと同じだよ、とある方から言われました。
これまでご指導をいただいたたくさんの方々に感謝を申し上げます。特に、私が蔵に帰ってきてから、厳しく、そして大きな期待を込めて私を指導してくれた恩師である、出羽桜酒造の仲野益美社長には感謝の言葉しかありません。この受賞を一番最初に報告した時に、あまりの喜びに満ち溢れる声に私は涙しました。弟子の成功を心から喜んでくれるその姿に、さらに尊敬の念を深めました。
思い起こせば、私の父が私が蔵に帰ってくる前から「東北で1番の酒蔵になりたい」と言っていたことを思い出します。その当時はまだまだそのレベルに会社もブランド価値も酒造りの技術も無かったのでしょう。しかし私も、弟の常務もその目標を絶対に達成しようと、ここまで頑張ってきました。亡くなった先代の山口一杜氏のもとに松森杜氏と田村杜氏が学び、その技と心をさらに進化させ、新しく加わった玉川杜氏の力が加わり、3人の杜氏の情熱と技、そしてそれに必死についてきた蔵人の努力があり、新生南部美人として、今花開いたのだと思います。私の父はこの受賞をおそらく最も喜んでくれていると思いますし、父から社長を引き継ぎ、やっと父の目標を1つ、製造という面で達成できた瞬間でした。亡くなった山口杜氏も天国からあの笑顔で微笑んでくれていると思います。
しかし、酒造りにゴールはありません。「酒造りは毎年1年生」亡くなった山口杜氏の口癖でした。喜びは今日まで。明日からは今年の酒造りがすでに始まっている、未来の南部美人のためにさらなる努力と精進を重ねていきます。酒造りの技術向上に終わりはありません。さらなる高みにのぼるために、これからもチーム南部美人は一丸となって、世界に誇る日本の伝統文化である日本酒を、もっともっと高品質にするために頑張ります。
世界を日本酒の虜にするその日まで、技術の進化と価値の発信をこれからも南部美人は続けていきます。皆さん、これからもどうぞ応援をよろしくお願いします。