蔵元だより
IWC2017でチャンピオンサケ受賞!!
本年度のインターナショナルワインチャレンジ(IWC)2017において、「南部美人特別純米酒」が見事「チャンピオンサケ」を獲得しました!!
海外産を含めて390社から9つの部門に合計1245銘柄がエントリーされ、その中から、各部門の9つの第1位(トロフィー)の蔵元がロンドンの表彰式に集まり、その9つの第1位(トロフィー)の中から、たった1つだけがチャンピオンサケに選ばれます。1245の中の唯一の1位(チャンピオン)、IWCのチャンピオン酒が世界一の日本酒と言われる理由です。
私は昨年、本醸造の第1位(トロフィー)を受賞して、初めてこのロンドンの表彰式の場に出席しました。その場で昨年のチャンピオンサケの出羽桜酒造さんが発表され、日本酒の未来を背負いながらステージに登壇する仲野社長の後ろ姿を見ながら、いつかはこのチャンピオンを南部美人に持ち帰りたい、そしてここまで頑張り続けたうちの松森杜氏をはじめとする製造スタッフ、それをサポートする全社員に、自分たちの仕事が世界一に繋がったという誇りと感動を感じてもらいたい、さらには南部美人を育ててくれた岩手県と二戸市に恩返しをしたい、そのように思っていました。
まさか今年、その思いが実現するとは夢にも思っていませんでした。ここ数年の酒質向上のための改革と努力、そしてあくなき挑戦の成果が実を結びました。この賞は、まさにチーム南部美人一丸となって受賞した最高の歓びでもあります。
南部美人特別純米酒は、岩手県二戸市産の岩手県オリジナル酒造好適米「ぎんおとめ」を使用しています。この「ぎんおとめ」は試験栽培の時代から、二戸市金田一の五日市亮一さんを筆頭とする農家のチームが育ててきました。そして試験醸造も当社で行い、岩手県のオリジナル酒造好適米に認定していただき、今まで農家の皆さんと二人三脚で頑張ってきました。その二戸の米で、二戸の折爪馬仙峡の清らかな伏流水で、二戸の南部杜氏が、二戸の酒蔵で醸した、究極のテロワールを誇る特別純米酒が見事チャンピオン酒に輝いたことは、まさに人口2万8000人ちょっとの小さなまちが起こした奇跡とも言えます。メイドイン岩手、メイドイン二戸の価値が世界一に認定されたのです。
まさに「小さなまちの大きな挑戦」の成果が出た瞬間でもありました。
そして、この栄えある表彰式の場に、妻と参加することが出来ました。これは私のたっての希望でもあり、夫婦同伴で世界一になったら、その歓びを共有したい、そしてここまで一番苦労をかけた妻に、出来ることなら世界一の景色を見せてあげたい。その私の願いも今日叶いました。
夫婦で昨年に引き続き参加をさせてくれた、私の父と母にも心から感謝をしたいと思います。孫達と一緒に二戸でこの吉報を聞いてくれているはずです。
ここまで素晴らしい賞をいただき、南部美人はここがゴールではなく、ここをスタートに家訓でもある「品質一筋」に磨きをかけ、さらなる進化を遂げなければいけません。日本酒の未来に責任を負う立場に立ち、世界へ日本酒の価値をさらに広め、日本中で日本酒が評価していただく時代を築くために、これからも今まで以上に頑張っていきたいと思います。歩みを止めず、今まで以上に前に進んでいきたいと思います。ここまで応援していただいた全ての皆さんに感謝を申し上げ、IWCチャンピオン酒受賞の報告とさせていただきます。
「世界中で、日本酒で乾杯!!!」
■結果発表のページ
http://www.sakesamurai.jp/iwc2017.html