蔵元だより
南部美人世界一周の旅 その9
私が以前ペルーに来た際に、ご紹介いただきお邪魔して色々とお話をした和食レストラン「FUJI」。このお店はペルーで一番古くからやっている和食レストランで、もう40年近く経営されています。今回もお邪魔して、もう現役を退かれましたが、当時私のお話をしっかりと聞いてくれた会長さんと、息子さんと今回は一緒に飲みながら様々なお話をさせていただきました。まだ南部美人がペルーに流通する前の話で、当時持ってきた特別純米酒のサンプルを気に入っていただき、その後正式にペルーで南部美人が流通スタートしたら早速仕入れていただき、そこからずっとメニューの地酒は南部美人だけを取り扱っていただいています。おそらくペルーで一番おいしい刺身と天ぷらを食べさせてくれる。純日本食レストランです。約10年も前の義理をいまだに通してくれている事に、涙が出るほど感激しました。このご恩に報いるためにもさらに今まで以上においしいお酒を醸してペルーに持ってきたいと思います。
その後は、今回、ペルーで新しく出来るレストランの工事中の現場などを視察しました。リマで「NARUTO」というラーメン店や「SUKHA」というブッダラウンジを展開する会社が、200席近いファインジャパニーズレストランをオープンするという事で、本格的な日本酒バーも建設することから、アドバイスをさせていただきました。今から完成がとても楽しみです。おそらくペルーで一番日本酒を飲ませるお店になると思います。
ペルーは以前私が来た時から大きく前に進んでいました。メキシコでも感じたのですが、南米の日本食と日本酒の普及のスピードの速さに驚かされます。アメリカというお手本が近くにあるからという事情もあるのでしょうが、それでも進化の速度は世界一速い地域なのだと感じています。南米でも当たり前のおいしい日本酒がしっかりと管理され多くの種類が飲まれる時代がもうそこまで来ています。