蔵元だより
南部美人世界一周物語 その8
ドバイの日本食レストランのバーマネージャーや、経営者を対象とした、日本酒のセミナーを、バージュハリファと並ぶドバイのランドマーク的なホテルで、ピラミットを象った「ラッフルホテル」の最上階にある和食レストラン「友」で開催しました。
「友」は昨年末にオープンしたばかりのお店で、オーナーの高橋さんはドバイの日本人で知らない人はいないほどの有名人で、しかも、なんと父方の実家が南部美人のある岩手県二戸市という絶大なご縁もあり、本当に長年お世話になっています。
ここで40名のドバイ中の和食レストランのバーマネージャーと経営者に日本酒とはどのように造られるのか、日本酒の味わいとはどんなものか、南部美人のお酒を使いながら私の方から説明をさせていただきました。
まだまだ「日本酒」そのものの存在がどんなものかわからない人も多いドバイですので、丁寧に詳しく優しくお話をさせていただきました。
参加した方々はみんな日本酒の魅力に感激してくれて、造り方一つでこれほど味わいが違うことに感動しておりました。
ドバイの日本酒関連のレストランの方々に少しでも日本酒の魅力を知っていただき、日本酒とは素晴らしいもので、料理との相性も抜群で、世界に類を見ない日本にしかない、固有の伝統文化で、大変ヘルシーなお酒であることを私なりに一生懸命伝えました。
これからどんどん伸びていくドバイの市場で、日本酒全体の魅力を伝えることこそが、これから入ってくる蔵元の皆さんにとっても絶対にプラスになりますし、ドバイが世界でも注目される日本酒マーケットに成長させていくためにも、このような最初の一歩は、必ず必要な一歩なのです。
この「最初の一歩」を誰かがやらなければいけませんし、この「日本酒全体の魅力」を最初に伝えなければ、銘柄それぞれの味わいの違いや素晴らしさを理解することが出来ません。
この「最初の一歩」をドバイに踏み出し、ここ数年でこのドバイをアメリカに並ぶ日本酒マーケットに育てるために、私は今はたった一人ですが、これから仲間の蔵元と頑張っていければうれしいです。
ドバイには世界一がたくさんあります。世界一が、世界一似合うまちです。だからこそ世界一文化的価値のある日本酒が、このドバイで世界一飲まれるように頑張っていきたいです。
世界一のドバイで、日本酒が世界一になれる夢を見ながら、その夢を絶対に叶えることこそが、私に与えられた使命だと今は感じています。
私の息子の時代に、世界から最も尊敬される日本酒をめざし、さらに身を粉にして頑張っていきたいと思います。