蔵元だより
南部美人inイスラエル その7
無事に日本に帰国しました。
イスラエル最後の夜は、イスラエル人のエリーさんが経営するイスラエルで多店舗展開している日本食レストラン「YAKIMONO」でした。自分で釣った魚を出してしまうお店で、ヒルトン店はコーシャレストランということで、今回の南部美人のコーシャ認定には大変喜んでくれました。
エリーさんはお店を日本とイスラエルの懸け橋にしたいと思っている方で、私たちが予約した席には、日本の国旗とイスラエルの国旗を一緒の飾ってくれていました。これにはすごく感動しました。こんなイスラエル人がいるなんて、イスラエルの市場はまだまだこれから楽しみな市場だとあらためて確認しました。
さて、イスラエルからの帰りは乗り継ぎの時間が悪かったため、22時間ほどかかりました・・・
イスラエルの空港は、入国する際にはそんなに厳しくないのですが、イスラエルを出国する際にものすごく警備が厳しく、セキュリティーチェックの段階で、十数個の質問をされます。荷物は自分の者か?とか、イスラエルでどんなことをしていたのか、など、大変でしたが、私の場合、パスポートのハンコも全部見られるので、ハンコを見て、UAE(ドバイ)に入っているが何をしに行ったのか、現地に現地人の友人はいるか、なども質問されました。ここまでは想定していましたが、マレーシアにも入国していたので、マレーシアの事までこと細かく聞かれました。これは想定外で、かなりあせりました。マレーシアもイスラム教の国だったと思いだし、あとから納得しましたが。
さらに、荷物検査も厳しいところにあたってしまい、全部荷物を開けさせられて、中身を全てチェックされてしまいました。まずいものは入っていませんが、とんでもない時間を食ってしまいました。
イスラエルでは必ず空港に3時間前に到着していなければいけなく、その理由がこれでかなり理解することが出来ました。
ここまで厳しくセキュリティーチェックするのも、テロを未然に防止するためで、ここまで厳しくみんなをチェックし、しかも日本人という一番テロに遠い人種も同じように厳しくやることで、逆に空港内では超安心して過ごすことが出来ました。
今回のイスラエル訪問ですが、私は2004年にブラジル、2006年にドバイに早々に行き、まだ誰も日本の蔵元がビジネスベースで活動していないエリアを開拓してきました。今ではブラジルはかなりの蔵元が訪問していますし、ドバイも日本食レストランでは日本酒がかなり広まってきました。
日本酒未開の国を開発していく事。これはある意味、輸出を早くから始めている私の使命だと感じており、その意味では今回のイスラエル訪問も、大きな大きな1歩に繋がったと思っています。
近い将来、中東の国、そしてその中でも特殊な立場のイスラエルでも、当たり前に日本酒が飲まれる時代が来ると思います。そんな時代が来た時に、この「はじめの1歩」を踏み出せた勇気を誇りに思えるように、これからも頑張っていきたいと思います。