蔵元だより
11月13日
初雪が降ったと思ったら、今朝は一気に一面銀世界となりました。
秋が本当に短く、冬がすぐにやってきましたが、明日からはまた徐々に暖かくなってくるそうです。
それから、昨日、灘の富久娘酒造株式会社が、純米酒の醸造アルコールを添加していたお酒があったと判明し、一升瓶で約25万本を自主回収するというニュースが飛び込んできました。
この会社は醸造アルコールの会社「合同酒精」が母体となっている、オエノングループの酒蔵なのですが、30種類を超える特定名称酒を自主回収するとしており、とても「間違いました」では済まない問題だと思います。
普通は必ず国税庁が検査に来ますので、すぐにそんなことしたらバレるのですが、今までわからなかったことも不思議です。
いずれにせよ、日本酒ファンを裏切った行為なことは間違いありませんし、日本酒業界全体の雰囲気を悪くしたのも間違いありません。
私たち南部美人をはじめ、地酒の蔵はそういったことは一切していませんが、これを引き金に、灘の大手から続々と不祥事が出てこないことを祈るばかりです。
國酒プロジェクトなどで追い風が吹いている日本酒、特に地酒の世界に、大手の身勝手で同じ「日本酒」というジャンルなために、私たちにまで大きな風評被害が及んでしまいます。
真面目に、しっかりとやっている酒蔵にまで迷惑をかける、今回の法令違反。本当に愛飲者にとっても、同業者にとっても、あまりにも厳しい事件だと思いました。