南部美人の取り組み GI岩手
お酒の地理的表示(GI)
お酒の地理的表示GI(Geographical Indication)は、地域の共有財産である「産地名」を守り、適切な使用を促す制度です。
地理的表示「岩手」
酒類の特性について
岩手の清酒は、県内各地に湧き出る名水と日本最大の杜氏集団である「南部杜氏」の技術に支えられた、口当たり柔らかで米由来の芳醇な旨味が引き出された清酒である。口に含むと、米由来の濃厚な旨味が穏やかに広がるとともに、青竹や新緑のような爽やかな香りが感じられる。純米吟醸酒や吟醸酒では、さらに青りんごや洋梨といった瑞々しい果実の香りが感じられる。
口当たりの柔らかな岩手の清酒は、和洋問わず様々な料理の食材の味を引き立てるため、食中酒に適している。特に、岩手県の郷土料理である「ひっつみ」など、各々の具材の持ち味が出汁となり、それら具材にすべての旨味が良くしみ込んだ、素材の味が引き立つ温かい料理との相性が非常に良い。
岩手の気候
岩手県は冬になると、内陸部や山間部の一部の地域で気温が氷点下20度以下まで冷え込むほど、寒冷な地域である。この厳しい寒さは、雑菌が繁殖しにくいだけでなく、清酒の製造工程における発酵の低温管理にも適しており、特に、低温で長期間の発酵が必要な吟醸酒造りには良い環境である。
他方で、この地域の厳しい寒さや、東北地方の太平洋側特有の「やませ」と呼ばれる春から夏にかけて吹く冷たく湿った北東風の影響で、かつては必ずしも米作の好適地とは言えない場所であった。しかしながら、この地域には、米作に向いたミネラル豊富な水があることに加え、防風林の造成や栽培技術の向上、耐冷性が強く心白発現率の高い酒造好適米の開発など、岩手県の人々の長年にわたる弛たゆまぬ努力によって、現在では、この地域の風土に適合した良質な酒米の生産が行われている。
資料:国税庁ホームページ
「GI岩手」清酒と「GIオールいわて」清酒
1 米及び米こうじは国内産米のみを用いたものであること
2 水は岩手県内で採水した水のみを用いていること
3 岩手県内において製造、貯蔵、瓶詰すること
4 副原料はアルコール以外は用いることができないこと
1上記1-3の要件を満たしていること
2米及び米こうじは岩手県産米のみであること
3種麹は「黎明平泉」「麹菌白椿」「麹菌紅椿」を用いていること
4酵母は「ジョバンニの調べ」「ゆうこの想い」を用いていること
5純米酒であること